(1)REIT銘柄と財務
REITの銘柄には、投資対象の不動産によって、種類が異なることに特徴があります。REITの銘柄を見ると、オフィス以外に物流施設など、他の不動産に投資していることに驚いた方もいるかもしれないですね。REITオフィス型の銘柄の特徴について、東洋経済2013年1月12日号を見てみましょう。
(2)ジャパンリアルエステイトの特徴
- 分配金利回り 3.742%
- LTV 42.2%
- スポンサー企業 三菱地所・第一生命保険 三井物産
- 総資産(百万円) 724,851
- 主な投資物件 北の丸スクエア 汐留ビルディング
(3)ジャパンリアルエステイトの課題
オフィス特化型の三菱地所系大型RETI。2001年に日本ビルファンドとともに上場。時価総額も日本ビルファンドに次ぐ規模。渋谷クロスタワーなど主力物件からのテナント退出などで分配金減額も回復を予想。ジャパンリアルエステイトは、日本最大の不動産会社である、三菱地所系のREITであるため、REITに対する信頼性は高いと言えます。
REITにとって主力物件からのテナント退出は、賃料収入低下に繋がるため、配当利回り低下の可能性がでますが、不動産相場の上昇で保有不動産の含み益増加で補えるのか注目ですね。
(4)ジャパンリアルエステイトの業績
- 2012年3月期 営業収益24,059百万円 純利益8,934百万円 1口当たり配分金16,190円
- 2012年9月期 営業収益24,222百万円 純利益8,448百万円 1口当たり配分金15,700円
- 2013年3月期(予想) 営業収益25,250百万円 純利益8,730百万円 1口当たり配分金15,140円
- 2013年9月期(予想) 営業収益26,050百万円 純利益9,060百万円 1口当たり配分金15,250円
(5)日本ビルファンドの特徴
- 分配金利回り 3.555%
- LTV 46.8%
- スポンサー企業 三井不動産 住友生命保険 三井住友信託銀行 三井住友銀行
- 総資産(百万円) 871,140
- 主な投資物件 NBF日比谷ビル 西新宿三井ビルディング
(6)日本ビルファンドの投資内容
2001年のJ-REIT市場創設時に上場した。三井不動産をスポンサーに持つオフィス特化型REIT。時価総額は5000億円超で最大。東京都心部に優良物件を多数抱える。利回りは3%台と低いが安定性抜群。日本ビルファンドは、三井不動産をスポンサーとしており、大手銀行や大手保険会社もスポンサーに名前のあるREITですね。J-REIT市場創設時から上場しており、REITの代表的な銘柄であると言えます。
(7)日本ビルファンドの業績
- 2011年12月期 営業収益29,773百万円 純利益9,127百万円 1口当たり配分金15,200円
- 2012年6月期 営業収益30,243百万円 純利益9,489百万円 1口当たり配分金15,480円
- 2012年12月期(予想) 営業収益31,277百万円 純利益9,501百万円 1口当たり配分金15,500円
- 2013年6月期(予想) 営業収益30,618百万円 純利益9,256百万円 1口当たり配分金15,100円
J-REIT創設時から、ジャパンリアルエステイトと日本ビルファンドは上場しており、REITを見る際の代表的な銘柄であると言えそうですね。REIT住宅型の銘柄に続く。 スポンサードリンク