REIT予想利回りと財務

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REITの予想利回りを考える際に、財務の安定性は重要な点ですが、LTVやNAVといった代表的な指標の意味について見てみましょう。REIT投資の際に、借入によるレバレッジが、財務や金利の影響を考えるうえで、重要になります。

(1)LTVと有利子負債の比率

REIT公募増資の評価について見ていきましたが、予想と財務の指標について東洋経済2013年1月12日号を見てみましょう。
資産総額に対する有利子負債額の占める比率がLTV。数値が低いほど安全度は高く、高いほどハイリスクである。
REITを予想する上で財務は重要になりますが、LTVは有利負債の割合を見る指標になります。企業の財務や上場企業の将来性を判断するときにもLTVが重要になりますが、その理由について見てみましょう。

(2)REITのリスクとLTV

  • REITは借入主体で運用 LTVが高くハイリスク
  • REITは出資主体で運用 LTVが低くローリスク
借入の増減により、経営の安定性が変化しますが、REITも同様である上に不動産は借入の金額が巨額になりますので重要になります。REITの借入があまりにも多くなりすぎると、金利が高い局面であれば、銀行などの債権者に支払う金利が高くなりすぎますね。

REITの資金調達2014年 債券増加をまとめましたが、金利の低下局面ですので、銀行融資から債券による資金調達の借り換えが進んでいます。REITの予想利回りに与える影響は、資金調達コストを低下させることで配当金の増加理由になりそうですね。

(3)REITと金利の影響をLTVで見る

LTVが高いと金利の影響を受けやすい。最終的には分配金の変動にもつながる。
市場金利は変動しますが、金利が上昇すると借入の多いREITは、利払い負担が大きくなる利回りが低下するリスクがあります。REITの将来利回りを見るうえで、LTVは一つの重要な指標になりますね。

REITのIPO財務戦略でプロロジスの借入金について見ていきましたが、金利スワップを利用して固定金利とすることで、金利変動をリスクヘッジしていますね。REITは、収益用の不動産物件を保有している上に、IPOによって財務が大きく改善していますので、多額の銀行融資を低金利で調達することができます。

(4)NAVとPBRは類似

NAVは純資産に対して投資口価格(株価に相当)が何倍であるかを示す。類似するPBR(株価純資産倍率)を使うこともある。
REITの価格が割安かどうか判断する指標として、NAVがあるようですが株式の価格を見るうえで重要となるPBRに似ているようですね。
  • REIT NAVは投資口価格が純資産の何倍かを示す
  • 株式 PVRは株価が純資産の何倍かを示す
NAVとPBRは、似ていますが、一般投資家には使いづらい指標のようですので、その理由について見てみましょう。。

(5)NAVはREITの不動産時価評価額で算出

NAVは不動産の時価評価額を基に算出されるため、一般投資家には使いづらい。
NAVはREITの不動産時価評価額で算出するため、REITの保有している不動産の価格評価を行う必要があります。不動産は、周辺のオフィス価格や売買価格で変動しますが、一般投資家にその情報は入りにくいため、使いづらい指標とされているのでしょうね。REIT倒産と格付けに続く。
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