REIT自己投資口買いの効果

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REIT自己投資口買いの効果は、上場企業の自社株買いと同じ効果が見込めるようですね。REITは、配当金による資金流出がありますので、自己投資口買いが行われると、株価の維持や増資など資金調達が円滑に行われる効果がありますね。

(1)REIT市場は資産デフレ脱却に効果

「自民党政権の誕生でREIT市場は強化されることはあっても、後退することはないだろう」というのが市場関係者の一致した見方である。前政権の民主党は「日本再生戦略」の中で、数年間低迷してきたREIT市場を資産デフレ脱却のために活性化させるべき市場と位置づけ、2020年までにJ-REIT市場の資産規模を2倍(11年度比)に引き上げることした。
REITは不動産を対象にした、上場株式投資信託ですので不動産の値上がり効果を見込むことができることを2013年1月12日の東洋経済が報じています。日銀金融緩和の影響 REITとETFでまとめましたが、日銀がREIT購入金額を増額したのも、不動産価格の下支え効果が期待できるため、資産デフレ脱却になると判断したのでしょうね。

(2)自己投資口買いは自社株式の買いと同じ効果

そのためにいくつかの活性化プランを進めてきたが、最も注目されているのが「自己投資口買い」の解禁だ。投資法人が自ら発行した投資口を取得する資本政策の手段で、株式における自社株買いと同じ効果をもたらすことができる。
REITの自己投資口買いは、株式の自社株買いと同じことですので、基本的には株主への利益還元の一つということになりますね。

(3)REITの分配金増加と値上がりの期待

まず、すでに流通している投資口数を少なくするため、1口当たりの分配金を引き上げることができる。アナウンスメント効果による投資口価格の再評価、投資口価格の上昇による円滑な増資なども期待される。米国や豪州など海外のREIT市場では自己投資口買いがすでに解禁されている。それを実行するREITは投資口価格をディスカウント状態を解消されることが多いという。
REIT自己投資口買いの効果を見ると、株式の自社株買いと同じように、REITの分配金増加や値上がりの期待に繋がることが分かりますね。
  1. REIT1口当たりの分配金の引き上げ
  2. REITの投資口価格の再評価による値上がり
  3. REIT自己投資口買いで投資口価格が上昇すれば円滑な増資
  4. 米国や豪州など海外のREIT市場で自己投資口買いを実行するとディスカウント状態が解消
REIT自己投資口買いの効果として、REITは増資で資金調達を行って投資先を拡大したとしても、配当金で資金が流出します。REIT海外市場の世界ランキングで上位の国では、自己投資口買いが行われているようですね。

REITの自己投資口買いは、配当金の支払いによる評価価格の値下がりを補いますので、増資に成功しやすくなる効果もあるようですね。

(4)新株予約権無償割当てやインサイダー取引規制の導入も検討

そのほかの制度改革としては、新株予約権無償割当て(ライツオファリング)やインサイダー取引規制の導入も検討されている。「両刃の剣になりかねない要素もあるが、メリットのほうが大きい」と市場関係者は見ている。
REITは自己投資口買いの他に、新株予約権無償割当やインサイダー取引規制を導入することで、証券市場の整備が検討されているようですね。REITの値上がり期待が大きいことが、投資信託値上がり 販売停止の理由となっていますので、証券市場の整備は重要になりますね。

(5)金融機関の不動産業界向け貸出に変化

リーマンショック後、一部REITの経営破綻もあって、「安全安心」というREIT市場のイメージが崩壊してしまった。金融機関が不動産業界に対する貸し出し姿勢を慎重にする一方、資本市場の冷え込みから公募増資もままならず、REITは正念場を迎えた。それを打開するには新たな資金調達手段や資本政策手段の多様性が必要だった。そうした方策が13年からようやく実現し始める。
REIT倒産と格付けでまとめましたが、資金繰りが困難になったことが、ニューシティ・レジデンスが黒字決算で倒産しています。金融機関の不動産業界に対する融資姿勢を見ると、日銀の金融緩和で積極的になりつつあることが分かります。
日銀の金融緩和により、銀行などの金融機関は投資資金の運用先を模索していますが、REITや不動産関連にお金が動いていることが分かりますね。

(6)REITの制度改革や投資資金流入の期待

  1. 投信法の改正 自己投資口取得、ライツオファリング、無償減資など導入へ。早ければ2013年にも新たな投信法が施行
  2. J-REIT資産規模倍増 政府(民主党)は「日本再生戦略」で2020年にJ-REIT資産規模を11年度比で2倍に拡大する目標を打ち出した。
  3. ヘルスケアREIT普及 国土交通省、厚生労働省、金融庁が介護施設や病院に投資するJ-REITの普及に向け検討委員会を発足
ヘルスケアREITの成長課題はいくつかあるものの、REITが多様化することで、資金供給先に多様性が生まれますので、高齢者向けの市場拡大が円滑に進むことも見込めそうですね。

金融商品取引法改正とREITの影響は、価格下落局面で自己投資口買いの効果により価格の下支え効果が見込めそうですね。
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