アメリカREIT指数の特徴

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アメリカREIT指数の特徴を見るうえで、アメリカのREITについて見てみましょう。アメリカのREITが上場する際に証券市場の審査や二重課税を回避できることを、日本が導入していることが分かりますね。

(1)証券市場への上場

REIT海外市場の世界ランキングはアメリカの投資資産が最大ですが、アメリカREIT指数の特徴について、井出保夫のREITの仕組みがまとめているので、見てみましょう。
エクイティ・ファイナンスでは、おもにニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所、ナスダックに上場することによって、資本市場から直接資金調達する方法がとられています。
アメリカのREITは、証券取引所に上場していますが、名前を聞いたことのある証券取引所があるのではないでしょうか。REITの証券市場を利用した、資金調達について見てみましょう。
REITの上場による資金調達は、新規上場のときと公募増資のときがあります。アメリカの証券取引所は、日本の証券市場よりも罰則が厳しく取引金額が大きいので、信頼性が高いと思う方は多いのではないでしょうか。

(2)借り入れによる資金調達

また、デット・ファイナンスでは、主要なコマーシャルレンダー(商業銀行等の金融機関等)から比較的ひかえめな借り入れ比率50%前後をキープしつつ、レバレッジ効果を目的に戦略的な借り入れをしているほか、社債発行による資金調達も行っています。長期の貸し手としては、商業銀行、投資銀行、S&L(貯蓄貸付組合)、ノンバンクなどがあります。
上場企業やREITは、株主資本を有効に運用するために、借り入れを行います。株式よりも借り入れのほうが、調達コストが低いという理由なのですが、株主に対して借り入れ金利よりも高いリターンを提供する必要があるというのが証券市場で一般的ですね。
  • 銀行借入や社債の発行
  • 商業銀行
  • 投資銀行
  • S&L(貯蓄貸付組合)
  • ノンバンク
アメリカのREITに対して、日本のREITを見ると不動産ファンド地方銀行が高利回り運用をすでに行っており、銀行がリスクマネーを供給しつつ資金調達が多様化していることが分かりますね。

(3)証券取引所の審査

REITは、実質的にほとんどすべての資産が不動産関連資産となり、株式に当たる部分がSEC(米国証券取引委員会)の厳しい規制と審査をクリアした後に、有価証券として公募されることになります。 
また、REITの株価は、その資産から得られるキャッシュフローの増減によって上下することになります。これも通常の株式会社とまったく同じしくみです。
REITのメリットについてまとめましたが、不動産保有と比較すると、現金化が非常に容易であるうえに、不動産管理の素人であっても不動産収入の恩恵を得ることができる点にありますね。

(4)REITは二重課税を回避

さらに、REITは課税所得(キャピタルゲインを除く)の90%以上を投資家に配当するなどの税法上の基準を満たせば、法人税の課税が免除されます。 
通常の株式会社と違うのは、REIT(法人)の段階で法人所得課税が免除されることで、税引き前の段階で配当が行われ、投資家の段階ではじめて課税されるという、いわゆる二重課税回避のしくみが機能している点です。このしくみによって、REITは構造的に高い利回りを維持することができるのです。
アメリカのREITを基にして、日本のREIT投信とは制度が作られていますので、配当を多くすることで二重課税を回避することができます。

REITと株の比較を考えると、上場企業の経営者の中には、内部留保を重視する経営者がいると思います。REITは税制上の優遇措置を設けることで、過度に内部留保が行われないようにされていることが分かりますね。
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